細胞骨格とは?

生物学

細胞骨格とは?

細胞骨格とは、その名の通り細胞の骨組みとなる構造です。

特にヒトなどの動物細胞は細胞壁をもたないため、外部から加わる力に耐え、形を保つために非常に重要な役割を果たします。

しかし細胞骨格はヒトでいう骨とは少し性質が異なります。

それは、細胞の骨格は長さが変化したり、移動したりと、動きを持つという点です。

細胞骨格には3つの種類があります。

アクチンフィラメント中間径フィラメント微小管です。

アクチンフィラメントが最も細く、次に中間径フィラメント、最も太いのが微小管です。

アクチンフィラメントとは?

アクチンフィラメントは直径がもっとも小さい細胞骨格です。

細胞内の外側にあり、細胞全体を囲むように配置しています。
細胞膜のすぐ内側にあるイメージです。

アクチンフィラメントは、アクチンという球状のタンパク質が2重らせん状に集まってできています。

細胞の形の維持の他にも、小腸などにある絨毛の芯としての役割もあります。

また、アクチンはミオシンというタンパク質と連動することで筋肉の収縮の機能を担っています。

中間径フィラメントとは?

中間径フィラメントとは、その名の通りアクチンフィラメントよりは太く、微小管よりは細い中間の太さの細胞骨格です。

ほかの二つのフィラメントとは異なり、長さが変化することはないため、特に丈夫に作られています。

そのため細胞小器官と結合し、細胞小器官を決まった場所に保持する役割があります。

微小管とは?

微小管とは、直径が最も太い細胞骨格です。

αチューブリンとβチューブリンからなるチューブリンの2量体が、管のように集まってできています。管状なので、微小管の内部は空洞になっています。

基本的には中心体から伸びており、細胞の圧縮に対して形を保持する役割を担います。

また細胞小器官に結合したモータータンパク質は、微小管の上を動きます。
これは細胞小器官が移動するときのレールの役割を担うとよく表現されます。

また細胞分裂の際に、染色体に結合して染色体を分離させる役割も担います。

細胞分裂ってなんだっけ?と思った方はぜひこちらから確認してみてください!

さらに精子などの鞭毛や、運動性の絨毛の運動にも関わっています。

ダイニンと呼ばれるモータータンパク質が微小管の上を移動することで、鞭毛や絨毛は運動性を獲得します。

まとめ

  • 細胞骨格には、アクチンフィラメント、中間径フィラメント、微小管の3種類がある
  • アクチンフィラメントは運動性の機能に関わっている
  • 微小管は細胞分裂に関わっている

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